金曜日の夜はテキーラで一瞬だけ仕事のことを忘れよう!
一番好きな金曜日の夜がやってきたのはいいが、身体はもうボロボロである。
朝からのミスと、閉店ギリギリのお客様に頭を抱えながら、気付けばロッカーで「やっと金曜、、、」とため息をついている。
そんな中、頭の中は家に帰って寝たい自分と、酒を飲みたい自分で大喧嘩。
まず家に帰って寝たい自分の主張
「今週は本当に疲れたし、ミスのせいで仕事に身が入らなかったじゃない?今日はそんな自分を労って、お風呂でアロマキャンドルでもつけて、好きな小説でも読んだら?自己啓発本じゃなくて、とびきり夏の終わりに胸を締め付けられるような、、、」
金曜日だけは家に帰りたくない自分の主張
「いやそんなゆっくりした時間送ったら、また仕事のこと思い出さん?ていうか一週間で一番安心して、次の日のことも考えずに飲めるのって、金曜の夜だけやないの?土曜の夜なんてもう月曜が見えとるやん?今日だけはなんも考えずに酒を飲みたくない?」
いや帰りたい自分の主張
「そんなこと言って!『もう二度と酒は飲まない、、、』って後悔してるのはどこの誰なの!?少しは自分の気持ちだけじゃなくて、身体の声を聞いてあげて!?」
いやテキーラを飲んで消えたい自分の主張
「……」
現在テキーラのせいで絶賛二日酔い中である。
結局自分と自分を戦わせても欲望には抗えず、酒を飲みに出かけてしまった。
別にお酒を飲みたいわけじゃない。飲みすぎると顔が浮腫むし、足が痺れて、朝は吐き気が止まらない。良いことは特にないのである。
しかし一瞬だけ仕事のことを忘れさせてくれる。酒のそんなところだけが好きなのだ。
仕事を辞めれば、酒とも、こんなずるずるとした関係を切ることができるのだろうか、、。
もう土曜、、しごとやめたい。